2007/10/09

Oto.Hito.E.Kotoba 11

ブリングザノイズ


以前、あるDJに
取材した時、彼が
やや気負った顔で
音楽を続ける理由
をこう言った。

「僕は社会参加だ
と思ってる」と。

社会参加という言
葉が日本人のDJ
からポロリと出た
ことにビビった。

英語では・・・・
エンゲージメント
フランス語で・・
アンガージュマン

今は1968年の
パリであるはずも
なく、革命もデモ
もアウトな時代、
ロバートワイアッ
トが社会主義と歌
を結びつけたのも
忘れ去られている
チェゲバラの半生
がロードムービー
になってしまう、
平成の世の中だ。

音楽を政治や社会
と同次元で語る。
確かに胡散臭い。

でも、
ニートも
ヒッキーも
ハンパものも
社会不適合者も
音楽を媒介にして
社会とリンクでき
るのは真実であり
僕や君やあなたが
音楽で救われた
ミュージック
セイヴドマ
イライフ
という
のも

ウソではないし、
パブリックエネミ
ー(民衆の敵)が
権力と戦え!騒音
をもたらせ!と声
高らかにラップし
たのもそんなに昔
の話ではない。

マッタリ脱力日本
で、自殺者が毎年
3万人を超える国
で、今年頭に一人
で音楽を使って革
命を起こしてしま
った女性がいる。

奈良県平群町で
CDラジカセと
ハタキを武器に
聞かせるその技
奈良のグランマ
騒音オバチャン
MIYOCOが
オンザマイク。

ソウル2ソウル、
マーヴィンゲイ、
ディアンジェロ、
ジャネット・J、
ケリスらに加え、
メタリカやナイン
インチネイルズと
その選曲のセンス
は、パンク老女と
世界の交信記録。

彼女の悲鳴は社会
的に罰せられたが
行為自体は前例の
ない何かなのだ。

音楽が市場や業界
を超えて、こんな
形で真性の怒りで
もって放たれた例
はマレだと思う。

ああ
そして
シャウト
スクリーム
ブームする音
バウンスする音
サバービアに響く
こころのゲットー
ブリングザノイズ
無理が通れば道
理が引っ込む
自由は現実
にならな
いから
騒音


今日も鳴り続ける


●タイトル
イッドテイクスアネイションオブミリオンズトゥーホールドアスバック
●アーティスト
パブリックエネミー
●プライス
1,334yen

0 件のコメント: