2007/10/09

Oto.Hito.E.Kotoba 02

SWとディスコ2


ディスコの典型的
なヴィジュアルと
言えば、エアブラ
シを使ったリアル
でファンタジック
なイラスト。

アースウインド&
ファイヤーのジャ
ケを手がけた長岡
秀星などが有名。
これもクールでS
Fちっくな未来派。

ディスコの時代の
少し前、現代美術
の世界でも、ハイ
パー・リアリズム
という写真のよう
にリアルな絵画が
流行した。

ホントかウソか、
虚実の狭間のイリ
ュージョン。

これらの流れも、
ホコリやヨゴレや
サビも含めた生活
感を画面に定着さ
せて、それまでの
SF映画にはない
リアリティを獲得
したSWの世界観
を思わせる。

と、ここまで来る
とややこじつけっ
ぽいかな?

実はSWシリーズ
のヴィジュアルに
大きく貢献したラ
ルフ・マッカリー
という人がいる。

ジョージ・ルーカ
ス監督の頭の中に
あったイメージを
コンセプト・ペイ
ンティングで具体
化した凄い人で、
彼の絵もまたエア
ブラシ系のリアル
イラストレーショ
ンなんだ。

同じエアでもそれ
らとは対極のエア
ロゾール・アート
=スプレー缶によ
るグラフィティが
ヒップホップと共
に台頭するのは、
SWが登場して間
もない80年代。

ヒップホップの「
過去に存在する音
を盗んで再利用す
る」というサンプ
リングという手法
もルーカスはSW
で体現している。

ルーカスは、基本
構想は昔のアメコ
ミ「フラッシュ・
ゴードン」から、
C−3POは「メ
トロポリス」のロ
ボット=マリアか
ら、ジェダイ騎士
団やダース・ヴェ
イダーのイメージ
は黒澤明からと、
古今東西の映画を
サンプリングして
悪い言い方をすれ
ばバクって、SW
ワールドを作り上
げたのだった。

SWはディスコの
隆盛と衰退から、
ヒップホップの誕
生までをまたぐ時
代のど真ん中で、
時代の空気を吸収
しエッセンシャル
に昇華した。

偶然もまた必然。

化学反応は起こる
べくして起こる。

今回はSWをネタ
に大風呂敷を広げ
てしまったけれど
こんな風に音楽の
向うに見える景色
を探ったり、音楽
と音楽以外をつな
げていくというの
が、このコラム。

少しでもなにかを
感じてもらったら
ウレシイ。

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