2009/03/05

Time Lapse

今年1月、このブログの訪問者数が瞬間的に急増したことがあった。その時期、ティルト・シフト(Tilt Shift)のキーワードで訪れる人が多かったので、誰かがリンクでも張ってくれたのだろうか? 

そのティルト・シフト(Tilt Shift)の続編的なエントリーで、今回はタイム・ラプス(Time Lapse)。タイム・ラプスは、低速度撮影、微速度撮影、インターバル撮影などと呼ばれる。低速度で撮影してノーマルの速度で再生すると早送りになる。Wikipediaによれば、『月世界旅行』で知られる映画監督ジョルジュ・メリエス(Georges Méliès)が1897年に使ったのが最初らしいから、かなり古い。『ゾディアック』のエントリーでも触れたが、いまではいろんな所で目にするスタンダードな手法である。



Amazon.co.jp: コヤニスカッツィ: ゴッドフリー・レジオ

タイム・ラプスをメジャー映画で大々的にフィーチャーしたのが『コヤニスカッツィ』(1983年)。フィリップ・グラスのミニマル・ミュージックとタイム・ラプスのマッチングが最高に気持ちいい。露骨なまでに文明批判的なメッセージを打ち出した極めて真面目な意図で作られた壮大なミュージック・ヴィデオというかヴィデオ・ドラッグというか。初めて知ったがコッポラが製作に関わってたのか。上のトレイラーの中程に出てくるニューヨークの街、80年代の風俗がタイムカプセルを眺めてるようで新鮮。こちらでも触れたNakedWildChildというイベントでカッツィ三部作を映像で流したことも。



Timelapse Large

これはロサンゼルスの夜景のタイム・ラプス。ここここにも映像あり。上のキャプチャー画像、飛行場を映した光の玉が滑空するショットが、ロサンゼルスつながりで『ブレードランナー』を思い出させる。そんな近未来のイメージの一方で(「ブレードランナー」は2019年という設定だからたったあと10年後)、ジェームズ・エルロイじゃないがロサンゼルス=ハリウッド=虚飾と暴力と欲望の街というイメージは強い。そういう吸引力がある都市のイメージをこちらが勝手に補完して見てるから、魅力的に映るのかも。



Nature Time Lapse 2 from mockmoon on Vimeo.
continuous shatter: 微速度撮影動画まとめ第二弾

一眼レフとAfter Effectsで個人でここまで出来てしまうという好例。同じ作者がHASYMOの曲を使った動画はこちら



YouTube - Discovery Channel Planet Earth Time Lapse ft. The Album Leaf

ディスカバリー・チャンネルのドキュメンタリー番組『Planet Earth』のタイム・ラプス+アルバム・リーフ(Album Leaf)の「The Outer Banks」。



Science Machine(ショート・ヴァージョン) from Chad Pugh on Vimeo.
Science Machine on Vimeo(ロング・ヴァージョン)

Illustratorを使ったイラストが完成するまでのタイム・ラプス+ポーティスヘッド(Portishead)。作品の制作プロセスを追った微速度撮影は探せばいっぱいありそう。



- TOT OU TARD -
white-screen.jp:ミシェル・ゴンドリー最新MV「Soleil du Soir」のタイム・ラプスがスゴい

ミシェル・ゴンドリーによるクリップ。風景ではなく、ひとりの男の平凡な一日をタイム・ラプスで再現するというアイディアがユニーク。一度撮影した素材をただ時系列に沿ってそのまま並べるのではなく、同じ構図を朝昼晩のそれぞれの時間帯で撮った素材をシャッフルして、男の動きがつながるように編集している。

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