2007/10/12

Oto.Hito.E.Kotoba 44

MrNOBODY


聴きたいものが自
由に聴ける現代。
時代とともに変化
してきた音楽の定
番。情報の多様化
や感覚の変化から
職業評論家が選出
したロックの名盤
は過去のものとな
りつつあります。

高円寺のSという
レンタルショップ
にはこんな文章が
掲げられている。

ミュージックマガ
ジンで中村とうよ
う氏がパブリック
エネミーに0点を
つけたことを僕は
今でも忘れられず
PEのノイズの塊
を非音楽的と決め
つけた彼の批判は
自分の感覚や知識
や経験を拠り所に
することの危うさ
を教えてくれた。

誰も自分が描いた
履歴から逃げられ
ない、誰でも自分
を形作ってくれた
過去は愛おしい。

変化に乗り遅れて
しまえばもう終り
と若い時分の僕は
強迫神経症のよう
に音楽を追い求め
ジャンルを横断し
ついには袋小路に
入ってしまった。

どこにも行き着か
ないこの洗練され
た高度消費社会で
ノマド=遊牧民を
気取っていた僕は
豊かさの上で胡座
をかいてただけだ
と気づいたのだ。

ダンスカルチャー
もロックも死んだ
すべてが後の祭り
ベタもメタもアゲ
もサゲもハレもケ
もキマジメもオフ
ザケもイキがった
りムキになったり
ミスリードもカン
チガイも容赦なく
時間が押し流す。

もう新しいことは
起こらないなにも
期待しない気持ち
いい音がいつでも
そばにあればいい

ハーダーゼイカム
というレゲエ映画
はそんな充足した
気分を揺さぶる。

歌手を夢見て田舎
から都会に出て来
たジミークリフ演
じるアイヴァンは
二束三文の契約で
自作の歌を録音し
ルーディーとして
夜の世界を謳歌し
犯罪に身を染めて
陽射しが降り注ぐ
浜辺であっけなく
殺されてしまう。

レペゼン=主張も
レネゲイド=裏切
りも屈辱も悦びも
プレッシャードロ
ップの抑圧もアイ
キャンシークリア
リーナウの希望も
メニーリバーズト
ゥクロスの逡巡も
ハーダーゼイカム
の覇気も夢見る人
が現実と衝突する
軌跡の中にある。

自分は特別と思う
オンリーワンより
自分は誰でもない
サムワンだと思う
そんな平凡な場所
から何かが始まる

・・・・・・・・

音は世につれ
世は音につれ
またどこかで
会いましょう


●タイトル
ザハーダーゼイカム
●アーティスト
ジミークリフ
●プライス
1,835yen

0 件のコメント:

コメントを投稿