革命は短命な運命
いま思うとそれは
何かの始まりでも
あり終わりだった
のだろうと思う。
90年代の最後に
エレクトロニカと
いうダンス音楽の
成れの果てのよう
な動きが瞬間的に
沸騰し、ドラムン
ベース以降の刺激
に飢えてた新し物
好きでアングラな
音を求める人々が
こぞって飛びつき
味もわからず食い
散らかして後には
焼け野原が残った
という気がする。
僕自身、なにかが
今まさに起きてる
という興奮と期待
で足繁くその現場
に通ったクチだ。
宇田川町のホット
ワックスやシスコ
テクノが震源地で
アブストラクトな
ヒップホップとか
ブレイクビーツを
漁る若者が、突然
ある日狂ったよう
に電子実験音楽に
ハマっていった。
ズビビビガガピキ
ディジジチチチー
マンガの効果音と
擬音だらけの音。
そこに男気でBで
サムライブルーな
外国人に翻訳不能
な得体の知れない
刹那感もプラス。
マッドでダークで
イルでブチキレて
イカれてる音なら
なんでもよかった
のだから、ハシカ
や知恵熱みたいな
ものだったのだ。
99年から00年
にかけてがたぶん
一番熱かった頃。
オウテカ景気など
と業界内で呼ばれ
実際、オウテカの
レコードが店頭に
並ぶと飛ぶように
売れたのだった。
00年にレディオ
ヘッドのキッドA
がメディアで騒が
れる頃には終わっ
たねとワケ知り顔
でつぶやいてた。
神経症でうつ病の
患者が地団駄踏む
複雑骨折グルーヴ
で皆が肩を揺らし
踊ってたのだから
おかしなハナシ。
当時エレクトロと
縮めて言う人も多
く、エレクトロと
言えば80年代の
オールドスクール
エレクトロヒップ
ホップだと頑迷に
否定していたのも
今となってはどう
でもいい老婆心。
ジャンルの呼称は
かくもイイ加減で
エレクトロニカは
今ではそこら中に
ありふれている。
エレクトロニカは
ペレストロイカな
革命だったのか?
あの時の火照った
気分だけはいまだ
どこかに残っては
いるのだけれど。
●タイトル
MECKISH
●アーティスト
インドープサイキックス
●プライス
2,520yen
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